現在の高知県立図書館について

 時々、現在の高知県立図書館の建築施設についてお問い合わせがありますので、ここに簡単にまとめておきます。

 

 『高知県立図書館改築のしおり』(高知県立図書館発行 〔1972〕 請求記号K092/コウ)によると、次のとおりとなっています。これは、現在の高知県立図書館の建物ができたときのものと思われるので、今とは異なるところもあります。

 

※新図書館の計画ではありません。現在の高知県立図書館に改築された時の計画です。

 

高知県立図書館改築計画

 

I.新館の重点機能

●図書資料・郷土資料の収蔵保存

●閲覧サービス・読書指導・郷土資料の調査研究

 

II.新館の構造・規模

●鉄筋コンクリート3階建(一部4階)

●冷暖房完備・一部完全空調

●建築面積 1451㎡(439坪)

●延床面積 3900㎡(1,182坪)

●図書収蔵能力 約32万冊

●閲覧席 約227席(成人 102.学生 120. 親子 55.)

●特別設備 調査研究室・編纂室・集会室・展示ホール・マイクロ室・AVモデルルーム

 

III.改築要領

●設計 MA設計事務所〔原資料では、MAをAMと誤植〕 高知設備設計事務所・進設備設計事務所

●移転 4月移転完了 ・移転先 塩見文庫

●図書保管 塩見文庫持込以外を協和倉庫に保管 梱包輸送は四国運輸

●旧館舎 5月末までに除去

●茶室 6月末までに移転

●着工 6月議会に建築条例提出・7月着工

●完工 48年5月(内装、設備一切)

●開館 48年7月末

 

IV.改築費概要

●本体工事費 約3億円

●付帯工事・移転借上費等 約2千万円

(備品費・環境整備費等は別途)

 

V.新館各階の配置概要

1F 玄関ホール,受付ロッカー室,展示ホール,集会室,親子読書室,同研究室,児童文庫書架,作業室,車庫,製本室,消毒室,守衛室,新聞軽読室,機械・電気室,便所,階段,エレベーター

2F 書庫,カウンター,レファレンスコーナー,開架書架,目録コーナー,成人閲覧室,同研究室,ブラウンジ〔「ブラウジング・コーナー」の誤植〕,学生閲覧室,グループ研究室,学生書架,便所,階段

3F 書庫,貴重書庫,マイクロ室,調査研究室,会議室,産業資料室,事務室,選定整理室,保健室,更衣室,館長室,印刷室,AVモデルルーム,視聴覚関係室,便所,階段

(2・3階の書庫は吹抜き4層組立書架)

 

VI.新旧館の比較

         新館            旧館

構造     鉄筋コンクリート3階建   木造瓦葺2階建

延床面積   3,900㎡(1,182坪)      1,381㎡(418坪)

図書収蔵力  約32万冊           約11万冊

閲覧席    約277席            約96席