高知県立図書館と高知市民図書館との情報システム統合にともなう様々なお願い

 2015年6月16日から、高知県立図書館と高知市民図書館との情報システムを統合し、県立図書館、高知市民図書館本館、同6分館、同15分室、同移動図書館2台のかなり大規模なシステムの運用となりました。

 この情報システムはパッケージ・システムに相当多くのカスタマイズを行っておりますが、県と市との統合という他に例のないものを予算内で対応させているため、細かい仕様については、必ずしもご満足いただけない部分も生じています。

 2017年度開館予定の新図書館に向けて、対応できるものは対応していきますが、なにぶん、ほぼ高知だけの仕様(県と市の図書館の統合運用は一般化できない)となるものが多いため、パッケージそのものを改良していくスケールメリットが働きません。

 

 また、コンピュータの都合だけでなく、県と市の図書館の機能の違いから、従来、ルールが異なっていたものも、統一したものがいくつかあります。ものによってはご不便をおかけしますが、ご理解のほどお願いいたします。

 

☆予約資料の取置き期間について

 従来、県立図書館では、県内の遠方からいらっしゃる方がいることも想定し、予約資料の取り置き期間を2週間ほどにしていましたが、今度から開館日で10日間にさせていただきました。理由は、取り置き期間が長いと、人気が集中する本がなかなか順番がまわってこないことになるためです。

 

☆予約資料の提供期間について

 従来、市民図書館に比べて、県立図書館の方が年間の利用者数が少なかったため、人気がある本については、市民図書館より予約がはやくまわってくる場合がありました。このたび、情報システムを統合し、県と市の蔵書を一体化したため、予約の順番も県と市で通しのものになりましたので、従来に比べて遅くなる場合もあります。

 なお、公立図書館は公の社会教育機関であり商業施設ではありませんので、地域社会の教育水準を向上させるため、幅広い研究・学習要求にこたえる様々な本や雑誌を購入しなければなりません。したがって、人気のある本について十分要求にこたえられるだけ購入することは予算の限界もあり不可能なものもありますので、その点はご理解ください。

 

☆県内市町村立図書館への資料の提供について

 高知県立図書館は県立図書館の役割として、県内市町村立図書館などの支援も行っています。具体的には、市町村立図書館で購入しきれない本について、県立図書館蔵書を協力貸出しすることなどがあります。このたび、県立図書館と高知市民図書館と情報システムを統合し、蔵書も一体化させたため、市民図書館本館の蔵書についても、県内市町村立図書館などに一般的に提供することといたしました。高知市民の皆様にとっては、その分、機会が減る部分もございますが、高知県全体の図書館サービス向上に寄与するものとしてご理解をお願いいたします。なお、高知市民図書館分館・分室蔵書については、新刊一年分は県内他市町村には提供せず、高知市民の皆様がご利用できるように、情報システムも特別にカスタマイズしております。

 

☆貸出しの延長について

 予約が続いてない場合、期間の延長ができますが、今度から、お申し出のあった日から2週間延長のシステムに統一しました。従来、県立図書館の貸出しについては、もともとの返却期限日にさらに2週間加えられていましたが、今度から、電話でのお申し出、インターネットでの手続き日から2週間加算となります。期限が過ぎたものは延長できません。期限が過ぎたものは、まず窓口でお返しください。その時点で予約が入っていなければ、もう一度お貸しすることはできます(その場でおっしゃってください)。

 

 県立図書館の本を高知市民図書館の分館・分室に取り寄せできるようになるなど、利便性も向上させていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

(山重壮一)