高知県立図書館の書庫

 高知県立図書館は、雑誌も含めると75万冊程度(平成25年度末)の蔵書があります。

 約4千平米の現在の県立図書館は、分館を除くと、全国の都道府県立図書館最低で、もともと30~33万冊程度収容のものとして設計されています。

 2倍以上の蔵書があるため、本来は書庫でないところも転用して書庫にしています。さらに転用するところもなくなったため、休校になった高校校舎にも保管しています(これについては遠方のため、出し入れに1週間ほど期間が必要でご迷惑をおかけしています)。

 高知市と合築になる新図書館は、最大収容能力(完全に詰め込んだ場合)205万冊程度(実際に運用できる限界は180~190万冊程度)です。現在の高知市民図書館蔵書も合わせると開館時は140万冊以上になると考えられます。

 

 現在の県立図書館では、書庫が次のとおりあります。

 

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 これは、1階のもと集会室だったところの書庫です。本が増えたため可動式(手動)の集密書架を入れています。

 

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 集密書架を開いたところです。

 

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 集会室内にあった小部屋も書庫に転用しています。

 

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 流しがついているような小部屋も転用しています。さらにこの中の書架にはスライド式の書架も入れています。

 

 1階にはこの他に、もと展示スペースだったところを電動の集密書庫としています。

  

 さらに、1階には、移動図書館用の書庫もありますが、ここに一部の児童書も収容しています。また、倉庫を転用してマイクロ・フィルムを保管しています。

 

 2階には、新聞閲覧室の奥に高知県公報などの書庫があります。

 3階では、いろいろな部屋合計7室を書庫(未整理資料含む)に転用しています。

 

 そして、もともと設計されていた書庫は4階層の書庫で、さらに貴重書庫がついています。

 

 新図書館では、書庫はさらに大規模化し、2階、中3階、3階、中4階、4階、中5階の階層型の書庫になるとともに、1階の市町村等への配送スペースにも書庫が設置されます。

 

 なぜ、このようにたくさんの書庫があるかというと、高知県立図書館は高知県内の図書館の最後のとりでだからです。国立国会図書館から借りられる資料もありますが、国会図書館から借りた資料は館内閲覧しかできません。そのため、県立図書館の資料保存機能は、市町村が自身の財政規模をこえて資料を保存しなくてもすむために、極めて重要な機能となっています。