「子ども司書」のお客様から移動図書館の話

 本日、2013年12月15日の午前中、県内の町立図書館での「子ども司書」事業で、高知県立図書館の見学がありました。

 短い時間で、館内をまわったので、十分わからなかったかもしれませんが、移動図書館(本日は出動せず)を見たら喜んでいました。

 移動図書館は夢がありますよね! 実は、高知県立図書館の移動図書館は、「自動車によるもの」としては全国初なのです。昭和23年7月に自動車文庫として開設されました。より本格的には、昭和24年から千葉県の方で運行され、全国に広がりました。

 現在では、移動図書館は、市町村が運営するのが一般的となっていて、県立図書館で移動図書館を持っているのは、高知県を含めて2館しかありません。

 高知県立図書館の移動図書館の特色は、ボディーに広告をつけて、広告料で障害者への宅配サービスを行っていることです。

 広島県や長崎県では、昔、移動図書館として船によるものも持っていました。東京などの大都市では、分館の整備により移動図書館はなくなっているところが多くなっています。

 移動図書館がどういう位置づけになっているかというのは、まさに、図書館の歴史でもあります。ずっと昔、イギリスの職工学校が図書館を普及させたときは、馬車の移動図書館もありました。

 移動図書館をめぐる話題は、単なるノスタルジアだけでなく、図書館の全域サービスやアウトリーチ・サービスをどう展開するかと密接に結びつくので、ただ、あればいいというものではありません。いろいろと検討すべきことも多い課題です。